工程のいま:続きを打つ前
工事を区切ってコンクリートを打つと、その境目が「打継ぎ面」になります。公共建築工事の標準仕様では、表面にできる弱い層のレイタンスと、もろいコンクリートを取り除き、健全なコンクリートを出します。ほこりを掃く清掃と、弱い層を除く作業では、処理しているものが違います。
この処理は、次のコンクリートに覆われる前の下ごしらえです。処理後の面が見える時点の写真なら、完成写真に残らない境目の状態をたどれます。
数字ひとつ:端から1/4
同じ標準仕様書は、梁や床スラブの打継ぎについて、図面などに特別な指定がなければ、スパンの中央または端から1/4付近としています。スパンは支点間の距離です。たとえばスパンが4mなら、端から1/4は4÷4=1mです。自分の図面の長さに置き換えると、位置の説明を追いやすくなります。
柱や壁は、床スラブ、壁梁、基礎の上端が示されています。「どこでも途中で止めてよい」という意味ではなく、部材に応じた位置の計画があります。図面上の指定と公共工事の目安を比べると、写真に写った境目の理由が見えてきます。
担当者に聞く一問
「この境目はどの指定で決めて、次を打つ前に表面をどう処理しましたか」。たとえば、図面上の位置を指し、レイタンスを除去して健全な面を出した工程が説明されれば、作業の筋道が分かり安心材料になります。
「表面は掃除しました」という返答だけなら、もう一歩です。ほこりの除去の話なのか、弱い層まで除いた話なのかが残るからです。水をためない規定もあるため、散水後の水たまりをどう処理するかまで説明に含まれると、続きを打つ直前の姿を具体的に描けます。